「半々和食」メール講座③ 【五大栄養素より重要な生命の源「酵素」!】
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今回の第3回目の講座では… |
「酵素不足が病気に繋がっている」というお話しをします。
酵素については、何となくご存知の方もいらっしゃると思います。
サプリメントもたくさんの種類が販売されていますし、
洗濯洗剤などにも入っているので「分解する」もの、 といったイメージを持っているかもしれませんね。
ですが、
酵素は、その程度の軽々しいものではなく、
【生命の源であり、唯一無二の重要な栄養素である】
と言えるものです ですから、 酵素をしっかりカラダに取り入れているか、いないかで寿命が変わると言っても過言ではありません。
なぜなら、カラダの器官・組織全てが酵素によって動かされているからです。
それほど重要な「栄養素」であるということです。
そんな神秘的な「酵素」について全ての内容を話すと、とんでもない長さの文章になってしまいます…
それは、「酵素」だけで大々的な講座が作れるほど。
ですから、この講座ではできるだけ分かりやすく端的にお伝えするために、
「消化酵素」と「代謝酵素」についてお伝えいたします。
この2つが病気の改善・予防に関して最も大事な「酵素」なので、
そこに絞ってお話しいたします。
◆「酵素」1種で1つの仕事しかできない! |
「消化酵素」と「代謝酵素」の話に入る前に酵素全体のことで大事な概念があります。
それは「酵素は1種類で1つの働きしかできない」ということ。
例えば、消化酵素の代表ですと「プロテアーゼ」。
これは聞いたことがあると思いますが、たんぱく質を分解する仕事しかできません。
他には、「SOD(スーパー・オキシド・ディスムターゼ)」という代謝酵素は活性酸素を除去することしかできないのです。
役者さんで言えば、一人二役なんて皆無で、 ひとり一役限定なのです。
だから、「酵素」にはものすごくたくさんの種類がある。
体内酵素だけで5000種類を超すと言われています。
その種類に外界の酵素を合せるとそれ以上ってことになりますね。
「1種で1つの仕事」という酵素独特の特徴は、この後のお話することと関連が高いので、よく憶えておいて下さい。
◆五大栄養素よりも「消化酵素」 |
本題に入りますが、 酵素を大きく分けると「消化酵素」「代謝酵素」の2つとなります。
字のごとく「消化酵素」は消化に関わる酵素であり、 「代謝酵素」は生命維持の新陳代謝に欠かせない酵素…
まずは、今回の講座のテーマと最も深く関わる「消化酵素」からお伝えします。
消化酵素はカラダで生産される酵素と外部から取り入れる酵素の2つがあります。
カラダで生産される酵素は、膵臓をメインに肝臓などでも作られるもの。
外部から取り入れる酵素というのは、「食べ物」から摂れる酵素のことです。
で、消化酵素は「消化」が仕事なわけですが、 具体的にどんな工程で消化されるのか?
◆意外と知られていない各臓器の消化酵素と消化工程 |
まず、食べ物を口に入れると、唾液に含まれる「アルファ・アミラーゼ」という消化酵素で炭水化物の消化を口の中でスタートします。
次に食物が胃に達すると胃酸と共に「ペプシン」というたんぱく質消化酵素が加わり、主にたんぱく質の消化が促進・分解されます。
胃酸によって殺菌作用も行われています。
そして、ある程度分解された食物は小腸に向かい、
膵臓から膵液が分泌され、膵液に含まれるアミラーゼ・トリプシン・リパーゼなどで炭水化物・たんぱく質・脂質全体の消化・分解が進みます。
小腸の最後の部分、回腸に到達する頃にはほとんど分子レベルまで分解され、
カラダにとって大切な五大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル) は小腸の鞭毛から吸収されます。
これはメール講座①でお伝えしましたよね。
◆栄養を分解するのは「酵素」、だから… |
ここでお気付きになったでしょうか?
そのカラダに取って重要な様々な栄養素は、 食物のままでは吸収することができない…
小腸が吸収するには必ず分子の状態まで分解されている必要がある…
何が言いたいかというと、 大事な栄養が含まれる食べ物を食べたとしても、十分な「酵素」の種類と量が無ければ、消化・吸収できない。
5大栄養素がバランスの良い食事のために重要な栄養とはいえ、 吸収されなければ「栄養」としての意味を満たさないということです。
◆5大ではなく「9大栄養素」! |
そもそも五大栄養素の内、ビタミン・ミネラルというのは 酵素の働きの補助に必要な栄養素であって脇役なのです。
炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素を重要視する考え方が主流ですが、
本来なら腸内環境に影響の大きい「食物繊維」や抗酸化効果に欠かせない「ファイトケミカル」を含めれば、
「八大栄養素」となり、重要度の高い順番として、
1,酵素
2,食物繊維
3,ファイトケミカル
4,炭水化物
5,たんぱく質
6,脂質
7,ビタミン
8,ミネラル
という順番にすべきではないかと思っています。
(※佐藤の個人的見解)
そして、人間のカラダに不可欠な「水分」も含めれば、「九大栄養素」になると。
(※酵素もたんぱく質の一種と考えた場合は、ややこしいかもしれませんが… )
とにかく酵素…
「消化酵素」の存在が食べ物の消化・分解に欠かせない栄養素であり、
重要な「栄養素」の1つであることが、ご理解頂けたのではないでしょうか…
◆カラダの回復に欠かせない「代謝酵素」 |
次は「代謝酵素」。
「代謝酵素」のメインの仕事は、吸収した栄養素を体の各細胞に届けること。
カラダから毒の排泄を行う、細胞分裂による新規細胞への入れ替わりなど 新陳代謝を促します。
さらに体の悪い部分に作用し、自然治癒力や免疫力を高める役割をしています。
要するにカラダの治癒・老化防止・デトックス作用・体力の回復などに欠かせないのが 、
「代謝酵素」というわけです。
◆病気を避けたいなら「代謝酵素」に仕事をさせろ! |
ちなみに腸内細菌も代謝酵素の反応に大きな影響を与えていると言われていますが、
そもそも食べ物から摂る「消化酵素」が全く取れていない場合、 体内の消化酵素が大量に使われ、それでも十分な消化ができず、
今度は「代謝酵素」が消化酵素として使われてしまいます。
「代謝酵素」が本来の仕事である「新陳代謝」に十分活用されなくなるのです…
そうなると、栄養の運搬・毒の排泄・治癒・免疫・細胞分裂がおろそかに。
これでは「回復」ができないですから、病気も治らはずもない…
カラダのあちこちで異常が起こり、病気の発症にも繋がります。
このように消化酵素と合せて重要なのが「代謝酵素」ということです。
◆「酵素」最大の弱点 |
ここまでの話で、「消化酵素」「代謝酵素」2つの酵素の必要性は、ご理解頂けたと思います。
ですが、
多くの方が、酵素の最大の弱点を十分に意識していないために酵素不足の食事を平気で続けてしまうのではないでしょうか…
普段の食生活で酵素不足に陥る大きな原因、
それは「加熱に弱い」 。
食物に含まれる酵素は45℃以上の加熱で失います。(熱に強い酵素なら90℃でも生きている場合があります)
例えば、加工食品。
加工食品は、腐敗防止のため必ず加熱殺菌処理を行いますよね。
食品衛生法の基準では63度以上で30分以上の加熱となっており、
ほとんどの場合、食中毒防止のため70℃くらいで加熱処理されています。
加工食品の酵素は、ほぼ死滅しているということです。
◆加熱食過多が血液・腸を汚す! |
加熱による酵素の死滅は、加工食品だけではありません。
料理でも同じ…
炒める・焼く・煮る・蒸すなどほとんどの加熱調理は100℃を超えます。
炒める・揚げる・焼くに絞れば、150℃~250℃を超える…そんな温度で加熱された食材に酵素はほとんど残ってないわけですね。
例えば、おでんに入れる大根…100℃以上でグラグラと下茹でし、中まで完全に熱が通ります。
この時点で大根にたっぷり含まれる消化酵素、アミラーゼ・プロテアーゼ・リパーゼは ほぼ失っているわけです。
そういたった加工食品、加熱料理には酵素がほとんど無く、
「栄養のため」といったところで食事全般がそういった「加熱食」になっていれば、酵素が摂取できない…
加熱食の消化では、体内の「消化酵素」がたくさん使われ、足りなければ「代謝酵素」まで使われ、 それでも足りなくて、消化不良を起こす…
現に代謝酵素が消化酵素の補助に回っても十分な消化が できない場合が多いと言われています。
十分に分解されない…未消化のまま小腸が吸収して血液を汚す、腸を汚す。
そして、体調不良・病気に繋がっていくわけです。
◆「加熱食は悪!」ではない!? |
加熱食が消化に負担をかけるわけですが、ここで1つ大事なポイント…
食べ物によっては、加熱しなければ消化不良を起こす物もありますし、
必要な栄養摂取のために加熱が必要な食材もありますから 、
「加熱食を全て否定する」というわけではありません。
食事の全体バランスとして「酵素」が十分な量が摂れる食事が重要ということです。
◆酵素は本当に熱に弱い? |
少し補足ですが、酵素の中には熱に強い種類もあるのですね。
例えば、バナナに含まれる「たんぱく質分解酵素」は、 90℃まで加熱されても完全に失活することがなく、分解の働き続けます。
また、味噌に含まれる酵素にもそういった熱に強い種類の酵素が含まれていると言われています。
発酵食品である「みそ」から酵素を摂るには、味噌汁でも味噌を入れたあと沸騰させなければ、ある程度の酵素が残る可能性があります。
また、酵素は高温になったら一瞬で全てが失われるわけではなく、 1分~10分かけて失活していくので、それまでに食べれば多くの酵素を摂取することができるわけです。
それと酵素は高温に弱い反面、適度な温度になると活性化します。
その温度は約40℃。
人肌より少し温かいくらいの温度ですね。 酵素の働きを最大限に活かすなら、冷たくも無く熱くも無い「40℃くらい」が 一番消化を促進できるということです。
こういった酵素の特徴を理解しておけば、料理に応用できるかもしれませんね。
◆脂質の過剰摂取は未消化リスクを高める! |
ここで「酵素は1種で1つ仕事しかできない」という話に戻るのですが、
それは要するに酵素1つで1つの栄養素しか分解できないわけですよね。
加熱食が多くなれば、十分な酵素が摂取できない…
たんぱく質や脂質を分解してくれる酵素も不足しますから 消化が十分できなくなります。
そうすると未消化が起こる…
特に脂質の多くは分子構造が化学的に安定し、分解されてすぐに小腸で吸収できる脂肪酸と複雑な工程を踏まなければ小腸が吸収できない脂肪酸があります。
ですので、脂質は通常の栄養素より消化に時間がかかると言わているわけです。
もし、脂質を分解してくれる酵素を含む食物の摂取が不足していれば、さらに消化に時間を要し、それでも消化しきれない場合に「未消化」となって しまうわけです。
ですから、たんぱく質や脂質を多く摂ると消化に負担をかけ、未消化のリスクを高めてしまうのです。
さらに脂質に関して言えば、胃の運動を一時的に衰えさせてしまう作用もあるので、
脂質の摂り過ぎは十分な酵素摂取があったとしても、食べ物全般の未消化リスクを 上げてしまう可能性があるということです。
◆消化酵素不足から病気までのプロセス |
消化酵素・代謝酵素は、どちらも健康に生きるために ものすごく大事なものであり、
その重要性は食生活において 最優先で持つべき必要不可欠な概念であるということ。
そしてそれは、「どんな食生活にすべきか?」に直結する 重要な概念でもあると言えます。
まさに酵素栄養学では 「全ての病気は代謝酵素の不足から生じる」 という考えが基本になっているのですね…
以下、酵素不足から病気に至るまでの工程をザックリとまとめてみました。
この3通りになります…
プロセス①【酵素摂取不足】→体内酵素大量消費→代謝酵素不足→新陳代謝不足→体の異常→「病気」
プロセス②【酵素摂取不足】→消化不良→赤血球の異常→栄養運搬の滞り→細胞異常→各臓器の異常→「病気」
プロセス③【酵素摂取不足】→腸の腐敗→「病気」
この病気までのルートを理解することは、病気の原因を理解することになるので、食生活で何を改善すべきか、自然と分ってくるのではないでしょうか…
◆次回、第4回メール講座は… |
いかがでしたでしょう?
今回の講座で一番お伝えしたかったことは、
「酵素不足が病気に繋がっている」 ということ。
だから、食べ物から十分な酵素を摂る必要があるということですね。
そうすれば、病気は改善し、病気の予防もでき、 健康なカラダが維持できます…
次回4回目の講座は【「加熱食」推進の健康法では病気は改善しない!】 です。
今回の講座で『食物から十分な酵素を摂る必要がある』という話をしましたが、
「それじゃ、どんな食べ物にたくさん酵素が含まれているのか?」
という疑問が出てくると思います。
その答えをご存じの方もいるかもしれませんが、
次回の講座では 「どんな食べ物に酵素が多いのか?」はもちろん、
それよりさらに深い話、「実は酵素不足になる健康法をみんな実践している」という話をします。
是非、楽しみにお待ち下さい。
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